以前はメジャースケールを確認しましたが、今回はマイナースケールを勉強してみましょう。
マイナースケールは種類も多く混乱しがちですが、しっかりと覚えて使えるようにしていきましょう。
マイナースケールとは短音階のことです。暗い響きが特徴です。
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マイナースケールは3種類あります。
ここでは、その3つのマイナースケール(①ナチュラルマイナースケール、②ハーモニックマイナースケール、③メロディックマイナースケール)について、一歩踏み込んで見ていきましょう。
①ナチュラルマイナースケール
自然的短音階
音の隔たりは全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音となります。
※全音は一音とも表されます。
ここではkeyをAmで考えてみましょう。ABCDEFGA となります。
Degree(度数)は1、2、b3、4、5、b6、b7 です。
ここで何かに気づきませんでしたか?
以前学んだメジャースケールと使用している音が同じですね!
Cメジャースケールの第6音からスタートしたものがAマイナースケールとなります。
Cを基音に考えた場合は明るく、Aを基音に考えた場合は暗い響きが感じられます。
2つのスケールは関連しているということです。
楽譜上でも調号(ト音、へ音記号の横に表記される#もしくはbの数、これによりkeyの判別がスムーズに行える)の数が等しくなります。
2つのkeyの関係は平行調と呼ばれます。
平行調・・・調号の数が等しいメジャーキーとマイナーキーの関係
少し難しくなってきましたが、重要ですのでこの機会に覚えてしまいましょう!
②ハーモニックマイナースケール
和声的短音階
音の隔たりは全音、半音、全音、全音、半音、一音半、半音
AハーモニックマイナースケールはA、B、C、D、E、F、G#、Aとなります。
Degreeは1、2、b3、4、5、b6、7となります。
ナチュラルマイナースケールの第7音が半音上がったものです。
上昇時、オクターブ上のA音にいく際、G音からG#音へ上げることによりルート音へのつながりがスムーズになります。
この場合のG#音を導音(リーディングノート)と呼ばれます。
また、第6音と第7音が一音半離れていることにより、独特のサウンドが得られジャンルを問わず活用されます。
③メロディックマイナースケール
旋律的短音階
音の隔たりは全音、半音、全音、全音、全音、全音、半音
AメロディックマイナースケールはA、B、C、D、E、F#、G#、Aとなります。
Degreeは1、2、b3、4、5、6、7となります。
ハーモニックマイナーでは一音半あった箇所をより自然な響きにするためにハーモニックマイナーから第6音を上げ、不自然さを解消したスケールです。
クラシックの基本理論では上昇のみメロディックマイナー、下降時はナチュラルマイナーを使用とありますが、実践では例外も多々あり参考知識程度で問題ありません。
また、このスケールはJazzで特に重要で、第7音をtonic(主音)にするとオルタード・ドミナントスケール、第4音をtonicにするとリディアン7thスケールというものになります。
ライター:金澤 幹夫