子どもと一緒に聴きたい音楽として、あえてイーグルスを紹介したいなあと、常々、考えていたのですが、記事を書くにあたり、改めてアコースティックギターを中心に聴いてみると、自分のイメージ以上にエレキの比率が高かったです。
カテゴリーはロックなので、そりゃあそうだよと言われれば、否定のしようがありません。。
しかし、それでも、超有名なアコギイントロの表題曲、ホテル・カリフォルニアがある限り、アコギで紹介しても良いよ!そうだよ!
・・と都合良く思いました!
スポンサーリンク
ホテル・カリフォルニア
イーグルスの知名度って日本ではどれくらいあるのでしょうか。
ビートルズくらいとまではいかなくとも、ストーンズくらいはあるんでしょうか?
ホテルカリフォルニアは、CMやドラマの主題歌に使われていたし、数年前、再結成して来日してたような気がするし。
来日時にはけっこう色んなところで取り上げられていたような気がします。
僕はロック系の音楽を好んで聴きますが、個人的には、わざわざ子どもと一緒に聴きたいなあとは思いません。
「ロックなんて親から与えられるもんじゃねえよ」という極めて前世紀的、古い考え、ある意味ロックな気持ちが、そう思わせます。
個人的には、子どもには、出来る限り、美しい音楽を聴かせてあげたい。
では、なぜ、イーグルスなのか。
それは、僕が子どもと聴きたいと思う「ロック・ミュージシャン」のギリギリのラインだからです。
そして、美しい。
イーグルスの音楽的な美しさって何なんでしょうか。
まず、コーラスワークが美しいです。
カントリーをルーツとしつつも、後期は骨太なロック的リズムアレンジなんですが、リズム隊の音づくりも、美しいと感じます。
音づくりの面、チューニング、アレンジにおけるコードの積み方、全てが揃ってるから、そう感じるんだと思います。音楽的な破綻が少ない。
きっとそういうところが、子どもと聴きたいなあと思わせるポイントなのかもしれません。
曲中での、アコギの使い方は巧みです。
「ニューキッドインタウン」や「お前を夢みて」など、基本的なストロークやアルペジオをさりげなく曲に合わせているに過ぎないのですが、これが、すごく柔らかくて良いです。
ロックなのに、柔らかいです。もともと、カントリーミュージックがルーツなのも関係してるんでしょう。
そして、やはりなんといっても超有名楽曲「ホテル・カリフォルニア」。
70'sアメリカの名曲の1つですが、何と言ってもこの楽曲は、アコギのイントロが全てだと思います。心揺さぶられる、あのイントロ。
おそらく12弦ギターとクラシックギターの2本で演奏しているのでしょう。
長くなるので、コード進行などの説明は割愛しますが、教則本に載っているような、非常に基本的なもの。
やはり定番のコード進行って人の心にすっと入ってきやすいんですね。
こればかりは、いつの時代も変わらないと思います。
コード進行の定番スタイルは、クラシックの時代に、すでに出来上がっているといっても過言ではありませんから。。
クラシックではあまりコードという捉え方はしませんし、いわゆる7thノートが20世紀の大発明ですが、それはまた別のお話。。
ぜひとも、お子さんとは、この定番のコード進行を味わいながら、コード進行の不思議について考えて欲しいです。
僕は、若い頃は、同じコード進行の楽曲は他にどんな楽曲があるのか探したり、同じコード進行で、何曲作れるかチャレンジしてみたりしてました。
音楽には、もちろん、アート的な、クリエイティビティを求められる側面もありますが、それとは矛盾せずに、芸ごと、エンターテイメントの側面も持っています。
「コード進行を真似てみる」ということは、パクリでもなんでもありません。作曲について考える第一歩ですので、むしろ強くおすすめします。
それでも、真似するのが難しい、仕組みがわからない音楽がきっとたくさん出てきます。それがなぜ、真似出来ないのか考えるのが楽しいんですよね。
そして、いつかその仕組みがわかって、自分で自由に使えるようになったら、本当に楽しいですね。
というわけで、ぜひ、イーグルス、聴いてみて下さい。
理屈抜きでドンヘンリーの声に魅せられるんですよね。。
次回は、もっとアコギフィーチャリングなものを取り上げよう、と心に誓いました。それではまた♪
ライター:櫻井 詩郎