第2回は、サイモン&ガーファンクルの『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』です。
最近はどうなのか知らないけど、僕が小中学生の頃は、フォーク系のアコギに興味を持った初心者ギタリストが必ず一曲くらいは、S&Gを演奏してましたね。
特に、Mrs.ロビンソン。丁度今、60代くらいの方は、S&G、大抵ご存知ではないでしょうか。丁度僕の親世代なんですけど、卒業という映画と一緒に、日本ですごく流行った。そういえば、レコードが実家にありましたね。
そういう名残もあって、僕が小中学生の頃のギターを演奏する定番は、洋楽はサイモン&ガーファンクル、邦楽はブルーハーツ、でした。
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彼らの代表曲で、皆が演奏する定番だった、アコギのストロークがかっこいいMrs.ロビンソンですが、不倫の歌なんですよね。
子どもと聴くには、なんだか不適切。。。
というわけで、今回は、全編アコースティックな楽器のイメージがあり、かつ音楽的にも豊かなこのアルバムをご紹介します。
パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム
サイモン&ガーファンクルの楽曲は、演奏するのがとても楽しそうです。
収録楽曲の「早く家へ帰りたい」は、ギター2本入っており、2人で演奏するのが楽しい楽曲ですし、音楽の教科書にも載っていた超有名な「スカボローフェア」は、アコギは1人での演奏のようですが、コーラスが美しい楽曲で、こちらもまた2人で演奏するのが楽しい楽曲です。
僕の場合は、正確には「楽しそうに演奏しているのを羨ましく指をくわえて見てた」だけなんですけどね。当時、もっとアコギ練習すりゃあよかったな。
「59番街橋の歌(フィーリンググルーヴィー)」などは、今、聴いてもすごくお洒落な楽曲です。演奏出来たら、本当に楽しいだろうなあ。。(遠い目)
サイモン&ガーファンクルは、売れるまでに、かなり苦労したそうです。
本当はロック的なアプローチの音楽をしたかったらしいのですが、フォークソングで売れたため、レコード会社に、なかなか激しめのロック的な音楽はやらせてもらえず、後年になって、やっと少しロック的になってきたそうです。
また、ポールサイモンはソロになってからは、アフリカの音楽に傾倒したりと、「リズム」に関しては、非常に研究していたようです。
音楽史的には、ポール・サイモンがリズムに凝りだすのは、後年、S&Gが解散してからということになるんですが、すでに、このアルバムあたりから、その片鱗が垣間見えます。
彼らの演奏の肝は、アコースティックギターのアレンジが美しいのはもちろんですが、リズム的な要素、リズム感が、肝になっているんですね。
実際、彼らの楽曲は、しっかり裏を意識して演奏しないと、良い感じにならない。前述の「Mrs.ロビンソン」しかり、「早く家へ帰りたい」しかり。
前回、チューニングの重要性について書きましたが、リズム感もそれと同じくらい重要ですよね。チューニングがしっかりしていて、リズム感が良ければ、ライブでちょっとくらいミスしても許される、そんな気がします。
プロはミスりかたが上手とは良く言ったもので、基本がしっかりしてると、ミスしても、ミスに聴こえにくいんですよね。「わざと?」って思ってしまう。
演奏ももちろん、そうですが、単純に、彼らのコーラスワークとアコギのアレンジは非常に美しいので、ぜひ子どもと一緒に聴きたいところです。
僕も、今度こそ、アコギに再チャレンジ!
子どもがどんな楽器に興味を持つのか、わかりませんが、個人的には、ピアノかクラシックギターを演奏して欲しいですね。
娘にスカボローフェアでも弾き語りされた日には感涙っすよね。
次回は日本ではいまいち知名度の低い、ジョニ・ミッチェルさんを紹介しようと思います。
それでは、また♪
ライター:櫻井 詩郎