クラシックギタリストは、世界中にいますが、大きく分けて3タイプに分かれるかと思います。以下は、独断と偏見ですので、薄目で読んでいただければ幸いです。
まずは、いわゆる「クラシック音楽」や「クラシックギター古典作品」をもっぱら演奏する、「正統派クラシックギタリスト」。ナルシソ・イエペスやアンドレス・セゴビア、日本国内では福田進一氏が当てはまります
そしてクラシック音楽だけにこだわらず、現代的な価値観や多様な音楽的な要素を取り入れる「個性派クラシックギタリスト」。個性派クラシックギタリストは、もっぱら自身で作曲や編曲も行い、プレーヤー自身の持ち味や個性が光ります。アンドリュー・ヨークやローランド・ディアンスなどが有名です。
最後に正統派と個性派の良い意味で中間の「万能型ギタリスト」。ジョンウィリアムスや村治香織さんが該当します。
正統派クラシックギタリスト
アンドレス・セゴビア
クラシックギターの大御所といったらセゴビアが真っ先に思い浮かぶかと思います。ジョン・ウィリアムズの師匠でもあります。古い音源が多いのですが、ギター一本でこんなに世界観を創造できるのかっというほど、演奏表現がずば抜けています。
ナルシソ・イエペス
映画「禁じられた遊び」の演奏で有名なナルシソ・イエペスは、ギターの音色がやや硬め、無駄に音を膨らませたり、響かせたりせず、実力あってなせる技巧が聴いていて刺激的です。クラシックギターを一から勉強したい方は、おそらく必聴でしょう。
個性派ギタリスト
アンドリュー・ヨーク Andrew York
ヨークの作品はとてもストレートでいて、単調じゃない、言ってみれば久石譲さんのギター版っといった感じでしょうか。親しみやすく、聴けばワタシも弾いてみたい!となる名曲を数多く書いています。
ローランド・ディアンス
ディアンスは、洒落ていて味わい深いギタリストです。編曲もずば抜けて個性的で、秀逸です。ギターの可能性をさらに広げた現代ギタリストだと思います。ヨークのストレートさに比べて、細かな技術やクセのオンパレードなので、かなりコピーするのは難しいです。
トマティート
スペイン発、バリバリのフラメンコ・ギタリストです。パコデルシアの影響を受けたと言われますが、確かにパコデルシアのようなメロディの流れがあります。しかし!個人的には、パコデルシアよりも飽きのこないギタリストだと思います。
トマティートのCDでは、火を噴く超強力打鍵で有名なミシェル・カミロとの共演の"Spain"が人気です。ピアノとナイロンギターの共演ってなかなかないですよね。"Spain"では、トマティートの存在感が埋もれることなく、激しく情熱的です。
ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ
スピーディー、リズミカル、ジャカジャカ・・まさにこのデュオにぴったりな表現かと思います。クラシック音楽の要素はまったくありません。歯切れよく、ノリもよい、情熱的でカッコいいラテン風の曲調が特徴です。
個人的にはCDで聴くよりも、動画などのLive映像を見た方が、興奮の度合いが高まります。(笑)
万能型クラシックギタリスト
ジョン・ウィリアムズ
クラシックギタリストなんて知らないっと思ったら、ジョンウィリアムズを手に取れば間違いはないかと思います。ギターの大御所、アンドレス・セゴビアに従事した、世界を代表する凄腕ギタリストです。すごくストレートで堂々としています。抜群に安定した演奏はもはや神業です。
ジョンウィリアムズの弾くバリオス作品集 に魅かれて、私はクラシックギターにのめりこみました。